沈黙の研究

スティーブン・セガールの沈黙シリーズのことだけ書きます

沈黙の終焉

基本情報

米タイトル

General Commander

日タイトル

沈黙の終焉

米コピー

This is More Than Revenge. This is Redemption.

日コピー

セガール引退
ここが、最後の戦場

米公開日

2019/5/28

日公開日

2019/1/11

監督

フィリップ・マルチネス
ロス・W・クラークソン

あらすじ

臓器売人の調査中に同僚を殺されたCIA捜査官が仇を討つ

主人公

  • 名前:ジェイク・アレクサンダー
  • 職業:CIA捜査官
  • 現場に居合せながら、銃を突きつけられた同僚を助けることができなかったセガールですが、最後にも別の仲間が同じ状況になってしまったときに、過去のトラウマがフラッシュバックし、咄嗟に動くことができません。セガールにも人間味を演出したかったのだと思いますが、今まで無敵キャラしか演じてこなかっただけに、違和感しかありません。本作最大の見どころです。

感想

冒頭、CIAであるセガールの部下が臓器売買の現場に潜入捜査し、チームでバックアップしていくシーンは、なかなか緊迫感があり、まさかの傑作誕生かと思いきや、この後はいつもどおり、意味不明の中途半端なアクション映画になります。主人公のところにも書きましたが、ここで部下が殉職し、その後、CIAはセガールチームを解散させるのですが、なぜ解散しないといけないのかがよくわからず、セガールが独自チームを作りたかったからという演出上の都合だけが優先されたように見えます。セガールが仇討ちのために結成したチームが原題になっている「General Commander」で、メンバーは「暗殺のエキスパート」「凄腕のスパイ」「天才ハッカー」「格闘技の達人」「武器のエキスパート」「最強のオヤジ」。予告編のテロップなんですけど、ひとりだけおかしな肩書きの人がいますね。セガールがチームを組むといえば「沈黙の激戦」などありましたが、特別、みんなに見せ場があるでもなく、物語は地味に進行していきます。そもそも、このチーム結成時点で残り上映時間30分。仲間が死んで、残ったメンバーが悲しむパートが無駄に長く、アクション映画のはずなのにアクションめっちゃ少ないです。そして、また主人公のところに書きましたトラウマセガールに繋がり、事件決着。その後も少し続きがあり、CIAがセガールをつけ狙い、爆撃して終了するんですけど、これも要りましたかね?セガールが死ぬわけないというのもあるんですけど、CIAがなぜセガールを消したいのかがよく分からない。ポカンとしているところへ、エンドロールで映画テーマ曲「General Commander」がノリノリで流れてくるのですが「腕をへし折るセガール 分裂すれば倒れる」という歌詞があり、意味は分からないが、面白いです。(動画にリンク貼りますね)IMDBトリビアによると、元々はテレビシリーズ用の企画だったらしく「True Justice」みたいのがやりたかったのでしょうが、実現には至らなかったようです。沈黙シリーズ再量産の瀬戸際だったということになります。うーん、良かったのか、悪かったのか。

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アイテム

沈黙の銃弾

基本情報

米タイトル

End of a Gun

日タイトル

エンド・オブ・ア・ガン 沈黙の銃弾

米コピー

Where justice prevails.

日コピー

最強オヤジ、今度はパリで大暴れ!

米公開日

2016/9/23

日公開日

2016/11/2

監督

キオニ・ワックスマン

あらすじ

潜入捜査官がチンピラに絡まれた女性を助け、助けた女性と一緒にチンピラの金を盗む

主人公

  • 名前:マイケル・デッカー
  • 職業:捜査官(元爆発物取締局)
  • 公式の紹介文には元爆発物取締局とありますが、本編では警察辞めたくらいのことしか言及がなかった気がします。現在、何の捜査をしているのかについても全く触れられないので、一見、無職のヤバイおじさんにしか見えません。金より誇りが大事なんだとナレーションで何度も語りますが、チンピラのお金を普通に盗み、助けた女にも裏切られ、結局、何がしたかったのか、どういう人物なのか謎のまま映画は終わります。

感想

本作はセガールがちゃんと主人公で、アクションはセガール主体になっているところはいいですね。最後も「沈黙の戦艦」オマージュのようなナイフバトルがあり、目を引きますが、結局、滅茶苦茶なストーリーが最も印象に残ります。沈黙シリーズでは、ストーリーが滅茶苦茶なのはよくあることですが、この作品は登場人物が少なく、シンプルな構造だけに、滅茶苦茶ぶりが余計際立っています。主人公のところにも書きましたが、どういう人物かよく分からない主人公がたまたま助けた女性と組んで、さっき射殺したチンピラのお金を盗みに行くって、これは一体の何の話なのか。主人公の言動も最初から最後まで意味不明で、いつもは邦題の意味が分からないと文句を云いがちな沈黙シリーズですが、今回は原題「End of a Gun」にも関わらず、銃に頼りがちなセガールも意味不明です。90分でも内容が濃密で面白い映画は存在しますが、ここまで訳分からないのも、逆にスゴいなあと思います。

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アイテム

沈黙の制裁

基本情報

米タイトル

Absolution

日タイトル

沈黙の制裁

米コピー

Revenge Has Its Own Set Of Rules.

日コピー

伝説が、終わる

米公開日

2015/3/15

日公開日

2017/2/21

監督

キオニ・ワックスマン

あらすじ

傭兵の男が女性を助け、犯罪組織を壊滅させる

主人公

  • 名前:アレキサンダー
  • 職業:傭兵
  • 「沈黙の処刑軍団」「沈黙の執行人」と同一人物のアレキサンダーですが、本当に同じ人?って疑うくらい繋がりがありません。別人だとしても普通に物語が成り立つんですが、何かしらの意味がない限り、そうはしないと思うんですよね。どういうこと?明夫さん、役作りに気をつけたこと、演じて感じたことなどあるでしょうか?

感想

物語はセガールが犯罪組織に追われる女性を助け、ついでに犯罪組織もやっつけるというセガール映画らしい王道の内容。キオニ監督なので、セガール映画としては手堅く、外さない作品にはなっています。セガールから繰り出されているように見えるセガール拳もそこそこあり、それ以上にバイロン・マンもアクションを頑張っています。毎度のことながら、どっちが主役なのかという感じですが、セガールも結構頑張っていましたよ。最後、ボスをやっつけるときなんか、相手の足を踏んで、身動きのとれないところに叩きつけるセガール拳は強烈な印象を残しました。あの体重を一点にかけられるのはちょっとたまったもんじゃないよなあ。あとは、ジョシュ・バーネットという格闘家が出ていまして、確実にセガールよりは強いはずなのですが、悪役なのであっさりやられます。クエンティン・タランティーノは「キルビル」に大好きなミシェール・ヨーに出てもらいたかったけれど、ユマ・サーマンに負けるのはリアリティがないということで、キャスティングを断念したらしいですが、セガールの世界では、セガールが最強。対照的で面白いです。最後は、助けた女性と結ばれて大団円。セガールの世界では、セガールはモテモテというのもお約束です。

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アイテム

沈黙の処刑軍団

基本情報

米タイトル

Force of Execution

日タイトル

沈黙の処刑軍団

米コピー

Don't Break The Code.

日コピー

このオヤジたち、マジギレ!

米公開日

2013/12/17

日公開日

2014/6/21

監督

キオニ・ワックスマン

あらすじ

ギャング同士の抗争が起きる

主人公

  • 名前:アレクサンダー
  • 職業:ギャングのボス
  • セガールはギャングの親分なんですが、あまり出てきません。娘がひとりいて、オネーチャンをはべらしていて、銃をたくさん持っていましたが、ストーリーがめちゃくちゃなので、どういう人物なのかまるでよく分かりませんでした。明夫さん、どうやって役作りしているの?

感想

前作「沈黙の監獄」に続いてブレン・フォスターが出ていて、実質、彼が主人公です。前作では脇役でしたが、一人だけキレッキレのアクションを見せてくれていましたので、セガールに気に入られての出世といったところでしょうか。セガールも負けじと若干、セガール拳を見せてくれますが、バレバレのスタントアクションと比較すると、ブレン・フォスターのアクションの素晴らしさが際立ちます。彼がセガールの部下という役で、刑務所にいる男を殺すよう命じられるところから話が始まるのですが、刑務所にはスキンヘッドの黒人がたくさんいて、誰を狙っているのかよくわからない中、囚人のひとりであるヴィング・レイムスにそそのかされて無関係の男を殺してしまいます。なんでヴィング・レイムスが騙すのか、ブレン・フォスターが騙されるのか意味が分からなかったんですけど、この後もさらに意味が分からないので、悩んでも無駄です。依頼失敗の責任を問われ、ボスのセガールからシメられ、半殺しの目に合うブレン・フォスターでしたが、だからといって、追放という訳でもなく、普通にセガールの近くにいて、絡みます。これが、なぜなのか分からないのですが、結局はそういうものだと受け入れるしかありません。拳を潰され、使えなくなってしまっているのですが、ダニー・トレホが現れ、サソリの毒を注入し、骨を砕くという謎の治療で彼を復活させ、またセガールのために働くことになります。刑務所から出所したヴィング・レイムスもギャングのボスで、セガールと抗争になっているので、力を貸して欲しいとのことなのですが、人物同士の関係性がまるで描かれないので、登場人物の行動の意味が本当に分かりません。アクションのできるブレン・フォスターと有名俳優が3人もいて、90分もの時間を使って、この内容は本当にひどい。みんなでチームを組んだら、処刑軍団って感じだったでしょうけど、そうではない邦題も適当すぎる。ちなみに、サソリ治療のあと、ダニー・トレホはすぐに殺されてしまいます。サソリのくだりだけ妙な印象を残します。

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アイテム

沈黙の鉄槌

基本情報

米タイトル

Beyond the Law

日タイトル

沈黙の鉄槌

米コピー

なし

日コピー

今度のオヤジはキレるとヤバい!!

米公開日

2019/12/6

日公開日

2020/6/3

監督

ジェームズ・カレン・ブレザック

あらすじ

息子を殺された元刑事が復讐する

主人公

  • 名前:アウグスティノ・フィン・アデア
  • 職業:ギャングのボス
  • ギャングのボスなんですけれど、あまりにも出演時間が短いので、バカ息子がいる以外のことはよく分かりません。セガールは主人公ではなく、脇役で悪役なんですが、セガールならではの衝撃の結末を迎えることになります。

感想

この映画の主人公は「沈黙の帝王」にも出ていたジョニー・メスナーで、セガールは脇役ですが、もういちいち驚いていられませんね。沈黙シリーズセガールが脇役なのは普通のことです。みなさんも受け入れましょう。物語はその主人公の息子がギャングに殺されてしまい、お父さんが調査、復讐していく話です。悪徳警官、セガールの息子を始末していき、最後にセガールに挑むのですが、なんと返り討ちにされてしまいます。普通の映画であれば、なんと後味の悪いというところですが、まあ、セガールなので、相手が悪かった。沈黙シリーズということで、納得感はあります。このセガールを活かした結末はこの作品の見どころといえるでしょう。この最後の闘いでセガール拳も見れるのですが、IMDBトリビアによるとスタントマンを使っていないとのことなので、ありがたく楽しむポイントになります。あと、この作品には「DENGEKI」のDMXと「暴走特急」のパトリック・キルパトリックも出ているとのことで、ジョニー・メスナーも併せて、セガール同窓会的な趣もありますね。パトリック・キルパトリックは正直よく知りませんが、これもIMDBトリビアなので、覚えておきましょう。

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アイテム

沈黙の大陸

基本情報

米タイトル

China Salesman

日タイトル

沈黙の大陸

米コピー

Who are you? I am a CHINA salesman.

日コピー

全世界待望のドリームマッチが遂に実現。人類最強の男が今、決する!

米公開日

2018/6/15

日公開日

2018/10/3

監督

タン・ピン

あらすじ

アフリカの通信回線インフラを導入しようとする中国がフランスに邪魔される

主人公

  • 名前:ラウダー
  • 職業:バー経営者(元傭兵)
  • 元傭兵で引退してバーを経営しているが、武器密売などの便利屋としても活動している。沈黙シリーズでありながら、お馴染みになってきたセガールがちょこっとしか出ないやつです。

感想

何といってもセガールとタイソンの対決が一番目を引く作品ですが、製作がいつもの「Steamroller Productions」でなく、中国であるというところも、今までにない要素になります。しかし、新しいものが見れるのではという期待は裏切られます。セガールがちょっとしか出ないのはもう慣れましたが、タイソンも主人公ではなく、二人は冒頭でいきなり対決するものの、そのあとは中国の通信会社の会社員がアフリカに通信設備を導入しようとするも、フランスに邪魔されるという謎の物語が始まります。タイソンはその後も出てくるんですが、セガールはそもそもいなくてよかったんじゃないかっていうくらい意味ないです。これも沈黙シリーズとしてしまうのは「マチェーテ」や「エグゼクティブ・デシジョン」も沈黙シリーズとしてしまうような違和感がありますね。セガールとタイソンの対決は、セガールスタントマンが大活躍するものの、なかなか迫力のある面白い映像になっていて、そして、なんとセガールが負けます。これだけでも見る価値はありますが、やはりビッグネームを利用した話題作りといったところでしょうか。

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アイテム

沈黙の帝王

基本情報

米タイトル

The Perfect Weapon

日タイトル

沈黙の帝王

米コピー

They made him. They betrayed him. They are about to pay.

日コピー

最後の敵、現る。

米公開日

2016/9/6

日公開日

2018/8/3

監督

ティトゥス・パール

あらすじ

セガールが近未来の国家を管理する

主人公

  • 名前:なし
  • 職業:指揮官
  • この映画の主人公はセガールではないのですが、セガールの役のことを書きます。監視カメラ、ドローンなどで完全に情報管理された近未来国家の支配者で、指揮官としてクレジットされていました。反逆者をエージェントを使って、始末させたりしていますが、命令が済むと、自分は女の子と遊びます。日本人風のオネーチャンとは久しぶりに日本語で会話していました。

感想

今作は沈黙シリーズ初の近未来SFで、ビルのディスプレイに「ブレードランナー」の「強力わかもと」よろしくセガールの顔がどでーんと映し出される冒頭は圧巻です。この世界で何が起こるんだろうとワクワクしましたが、セガール本人はなかなか出てこず、結局、トータルで10分くらいしか出てきませんでした。実質の主人公はセガールの部下から命令を受け、反逆者を始末するエージェントです。ヴィン・ディーゼルを小さくしたような坊主の人で、アクションはまあまあ頑張っていました。結局、この主人公が最後、支配者セガールを倒すことになるのですが、双子だったんですかね、もう一人のセガールが出てきて、終わります。悪役だけど、負けないセガール。さすが、製作総指揮者だけあり、やりたい放題なのでした。そんな感じで、最初と最後はちょっと面白いものの、全体的にはつまらなかったです。セガールが出ていれば、何でも沈黙シリーズなのか?と思い、振り返ってみますと2010年の「マチェーテ」以降の出演作品は全て沈黙シリーズで、最後の沈黙シリーズ以外の主演作だと2009年の「斬撃 ZANGEKI」になります。これから世に出るセガール映画は全て日本では沈黙シリーズになるでしょう。欠かさずチェックしていきます。

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